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島根県立美術館 改修

宍道湖の湖畔に位置し、水との調和をテーマに1999年3月に開館した島根県立美術館の改修計画です。

ただ作品を鑑賞するだけでなく、時代の変化の中で美術館に新たに求められるようになった多様な行為や賑わいを創出できる、子どもから大人まですべての人々が楽しめる美術館を目指して計画を行いました。

ロビーの宍道湖側に新たに湖岸出入口を新設することで、ロビーと外部広場がより一体的に繋がった空間となり、また入口近くにコーヒースタンドを設けたことで、市民の人々が気軽に美術館に立ち寄り寛げる空間としています。

また、新たに設けたキッズライブラリーで、厳選された芸術性の高い絵本に小さな頃から楽しみながら触れることで、子どもから大人まで親しみ易い美術館となることを目指しています。

ミュージアムショップを既存のアートライブラリーの位置に移設したことで、開放的な店内でよりゆったりと商品を見ながら、芸術関連のグッズや書籍、地域の民芸品など、美術品を鑑賞するように一つ一つ手に取りながら買い物を楽しむことができます。

1つの部屋として囲まれた閉鎖的な空間であったアートライブラリーを開放的な中2階に移設したことで、宍道湖を見ながらゆったりと静かに美術関連の図書を鑑賞することができます。

それぞれの空間に設置される絵本や商品、人の動きや、賑わい、移り変わる宍道湖の景色など、それらの多様な色彩がより際立ち来館者の視覚で感じられるように、全体を白で統一したシンプルなデザインとしています。

静かで上品な既存の美術館イメージを保ちつつ、すべての人々が気軽に立ち寄ることができる賑わいのある美術館という新たな美術館イメージのプラスを目指した改修計画です。

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